IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

私は散歩をしている。彼らは山に登っている

ある種の人たちのことが不思議でならなかった。

 

何というのか、万能感、のようなものを持っている。

自分の正義を信じて疑わず、それを他の人に押し付ける権利を持っていると思っている。

往々にして彼らには社会的な地位はなく、しかし上から目線である。

自分の思い込みで組み立てられた「べき論」を、実に堂々と喋る。

 

ずっと不思議だった。

あなたがたは自分がそんなに正しいと信じているのか?

自分以外は間違っていると思うのか?

限られた自分の経験に依ってだけ考えたことなのに?

それがほんとうに正しいか、誰かと話し合ったことはあるのか?

たとえ正しいとして、それを人に強要していいと思う根拠は何なのか?

 

今日、ぼんやり考え事をしていて少しだけわかった気がした。

彼らは山に登ろうとしている。

何かの目標を目指してまっしぐらに進んでいて、その目標が正しいことを疑わない。

だからその障害になるようなものは蹴散らしながら進む。

 

私は独身の頃のように、自分の仕事だけにまっしぐらになれない。

子どもがいる、保育園のお迎えがある、それだけではなくて
何か気持ちが変わってしまったとしか言いようがない。

目の前の仕事だけではなくて、自分が作れるすきま時間を使って何かをやってみたい。

それが積み重なって、いつか思いもよらなかった場所にたどり着けるかもしれない。

そう思いながら、今後のキャリアにうろうろと迷いながら働いている。

散歩というよりはただの迷子かもしれない。

 

私たちはぜんぜん違う気持ちで違うことをしようとしていて、
だから噛みあわないのだなあと思った。

彼らが絶対の正義なわけではない。

私も間違っていないと思いたい。