IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

浮き沈み

数日の間、子どもの機嫌が悪かった。

たぶん体調不良からくるもので、それが分かっていても
やたら怒ったり泣いたりごはんを食べない姿にじわじわと体力を削られた。

 

仕事も異動があったばかりで、分からないことだらけ。

「簡単なはずなんだけど…」と指導役の人に首をかしげられ、
あなたが簡単なのは数年やっているからで、今週来たばかりの私とは違う、と思いながら
もしかして他の人ならすぐに理解できることなのだろうか、とも思い
遅れを取り戻すために残業する。

 

前から入れていた予定が夫の急な都合で駄目になる。

私が行きたかったセミナーの日、夫は行きたくない飲み会だそうだが、偉い人もいて断れないのだそうだ。

私が行きたい予定より、夫の行きたくない予定が優先される。

自虐的に考え、やさぐれ、その日は家事をサボった。

 

いろいろなことがうまくいかない。

私は仕事が好きだったはずだ。

だからまだ小さい子どもを預けて職場に戻ったのに、
何故好きだったのだろうと思うともう分からなくなっている。

プログラムを書きたいんだっけ。システムを作りたいんだっけ。アイデアを話すのが楽しいんだっけ。

 

こんなやり方で仕事を続けて、歳だけとったあと私はどうなっているんだろう。

先が見えない。

子どもが生まれたことは後悔していないし、
子どもがいる人生といない人生のどちらかを選べと言われたらやはり子どもを選ぶ。

それでも、この閉塞感に気持ちが落ち込む。

「仕事がつまらない」とぼやいてしまい、夫に心配される。

 

そういううじうじした数日を過ごしたあと
すっかり元気になったのか、子どもの機嫌がやたらにいい。

にこにこしてごはんを食べ、キャハハと笑い、脚に抱きつき、私の手を握って歌をうたう。

なんて楽しそうなんだろう。

 

私の将来の心配は少しも解消されていないのに、私はもう落ち込まずに済む。

頑張った先に何もないかもしれないけど、頑張らなかったら確実に何もないんだし。

私はそこで頑張ると自分で決めたんだし。

セミナーはまた来月行けばよくて、仕事にはそのうち慣れる。

 

親というのはこうも単純なものなんだと驚いてしまうくらい、
子どもの楽しそうな姿には何かのパワーがあると思う。