IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

集中力がなさすぎる

復職して痛感したことの一つに、集中力の低下がある。

これは他の復職女性も言っていたからよくあることなのかもしれない。

ブランクで鈍った、というようなものではないと思う。

何故なら復職からそろそろ2年たつ今も、集中力が戻らない時があるからだ。

私の産休・育休は合わせて半年ほどだったから、それが理由なら
2年も働けば取り戻せているだろう。

 

なぜ集中力が下がったかを考えてみた。

ひとつはたぶん、物理的な問題で、単純に考えるべきことが倍増したせいだと思う。

仕事は限られた時間内で終わらせなければいけないのに、
考えることが増えて集中できないというこの矛盾。

 

昼休みになったら郵便局に行って駐輪場の料金を振り込まなきゃ…

帰り道にあの店で食材を買って…

夜ごはんは冷蔵庫のあれを焼いて…

今朝子どもの元気がないようだったけど今ごろ大丈夫だろうか…

ああ、新しく買った服に名前をつけないと…

そういえば転園するおともだちへの寄せ書き、今週中だったっけ…

おそろしいほどあちこちへと思考が散らかる。

 

もう一つは、たぶん気持ちの問題だ。

先が見えないから集中できない。

いま頑張っても、自分以外の都合で仕事を辞めなければならない日が来るかもしれない。

続けたくても仕事がなくなってしまうかもしれない。

今せっせと勉強しても、私を必要としてくれる仕事などあるのだろうか?

 

正社員として就職していながらも、この先の見えなさはSIer独特のものだと思う。

独自サービスは持っておらず、客先に出て働くのが全ての弱小SIer

受け入れてくれるお客様がいなければ会社に居続けることは難しい。

幸い今は仕事があるけれど、今のスキルのまま年を取ったら敬遠されるのでは?
という不安は常にある。

それでも求められる人になるか、自社サービスを持てるよう努力するか、転職するか。

選択肢はいくつかあるものの、今すぐできるようなことではない。

 

先が見えて、目指すものがあるから人は頑張れる。

無駄になるかもしれないけれど頑張ろう、と思えるのは心が強い人だ。

無駄かもしれないならいっそやらないほうが…という考えがちらつく。

こういうのをかのスティーブ・ジョブズ氏はconnecting the dotsと表現したのだったか。

 

今やっていることが先につながると信じること。

これは凡人にはなかなか難しくて、
頑張って頑張って駄目だった挫折より、最初から諦めるほうを選びそうになる。

「子どものために時間を使ったの」と言い訳はできる。

誰からも責められない言い訳がいつでも用意されている分、ワーキングマザーは誘惑が多い。

 

最初から子ども重視で働きたいならちっとも間違っていないけれど、
私のように仕事への欲を捨てられない人が
いつか挫折を回避するために子どもを言い訳にしてはいけない、と思った。