スーパーウーマンになりたくない
女性の復職、というものが注目を浴びているように思う。
自分が当事者になったから余計そう感じるのかもしれないが
専業主婦が当たり前ではない時代になってきたのが大きいのかもしれない。
(女性だけの話ではないとか、気を使うあまり無法地帯になりはしないかという懸念もあるがそれは別の機会に)
今までにいくつか読んだことがある、ネットメディアの女性復職についての記事には
スーパーウーマンばかりが登場していた。
大企業初の女性幹部がシッターサービスをフルに使い、タクシーで保育園に乗り付けてお迎えしていた体験談。
会社勤めの身では子育てがままならないと、自ら起業した(またはNPOを立ち上げた)女社長の体験談。
それらはすごい話なのだが、すごすぎて身近に感じられない。
自分が同じことをやれるかと言われたら多分やれないし、
だからそのような記事を読んでも勇気をもらうどころか
「こんなすごい人でなければ子どもを持って働くことはできないのか」と軽く絶望した。
そもそも、大企業で評価されるような人や起業できるような優秀な人ならどうとでもなるだろう。
そうではない、普通の勤め人が復職する道はないものだろうか。
優秀でなければ復職できないのだろうか。
「子どもが欲しいなら仕事を辞めろ、半端にやって人に迷惑を掛けるな」
というような意見があるのも分かる。
「職場にワーキングマザーがいるせいで、どうして自分の夫がよその子どものために苦労するのか」
と思う専業主婦の気持ちも分かる気がする。
それでも、優秀でなければ戻れない社会はあまりに寂しい。
私は仕事が好きだ、それは断言できる。
しかし優秀かと問われると答えられない。
上記のようなスーパーウーマンでないのは確かだ。
では、優秀ではない私が復職することは誰かを犠牲にすることなのだろうか。
そうならないように努力はする。
けど、独身の頃と同じように働けるわけではない。
0か1かではない、中間を探りたい。
でもそれには周囲の寛容さを求めなければならず、自分の気持ちだけではどうしようもない。
というようなことをうだうだ考えてしまう。
スーパーウーマンになりたくない。
普通の勤め人のまま、それでもなんとかやれていることが
少しでも誰かの希望になれたら嬉しい。
それがこのブログを始めた理由の10%くらいだったりする。
(90%は自分の気持ちの整理と覚え書きのため)