恥ずかしい思い込みの話をしよう
昨日は雨で、ふと昔の思い込みのことを思い出した。
今となっては恥じ入るばかりだ。
10年ほども昔、私にとってビニール傘は
「急に雨に振られて、折り畳み傘ものない時に買う間に合わせ」だった。
買うときは、ああもったいないことをした…と思っていた。
予報通り雨が降った午後、ビニール傘をさしている人を見れば
予報見なかったのかな?折りたたみも置き傘もないの?
と思ったし、
朝から雨の日にビニール傘をさしてくる人には
この人に家にはまともな傘がないのかな?
とも思っていた。
某所で働いていたとき、普通の(ビニ傘ではない)傘を500円で売っているお店があった。
いちどしか使わないビニ傘を買うくらいなら…と、急な雨の時はそこで傘を買ったりもした。
誰かが一度だけ使ったビニール傘が傘立ての中で汚く錆びていくのも嫌だったし、
ビニール傘を置いておくといつの間にか盗られるのもいやだった。
「ビニ傘ならパクってもいい」と公言して堂々と持っていく人もいて、
とにかく私にとってのビニール傘はあまり関わりたくないものだった。
知らなかったのだ。ビニ傘を便利に思うことがあるなんて。
ビニ傘がべんりなとき、それは子供といる時だ。
雨で荷物は増え、子供にも目を配り、視界は悪く、
そんな時に普通の傘なんて使っちゃいられないということにやっと気づいた。
ビニ傘は透明だから、雨に濡れないように深くさしても前が見える。
ビニ傘なら、もし雨がやんで子供がぐずって抱っこ移動になったら、心置きなく捨てられる。
ビニ傘、いままでごめん、と思いながらビニール傘を愛用することになった。
子どもが小学生くらいになったら、また普通の傘に戻るのかもしれない。
それにしても、なぜ普通の傘で透明のものはないのだろう。
子供用で一面だけ透明なものは見たことがあるけれど
大人用にもあったら便利だろうなと思う。