IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

いつの間にかの自信

子どもが生まれる前、妊娠が分かってからずっと、不安で仕方なかった。

妊娠出産という未知の体験、責任の重さ、
生活が激変してこれからどうなるんだろうという不安。

いざ子どもが生まれてからは一層不安だった。

新生児はふにゃふにゃして弱々しくて、目を離したら死んでしまうかもしれないと思っていた。

 

仕事に戻るまでは、果たして戻れるだろうかという不安。

戻ってからは、受け入れてくれる客先があるのかという不安、続けられるのかという不安。

毎日定時で帰る私なんか、誰も頼りにしないだろうというヒネた感情。

生活サイクルが安定してきたかと思えば、自分の異動やら子の体調不良やら何やらで
またサイクルが崩れ、一体いつルーチン化できるのだろうと思っていた。

 

こんな状態から、2人目、3人目を生んでいるなんて考えられない。

一体みんなどうやってその決断をするのだろうと思っていた。

 

「なんとなく大丈夫って思える時が来るらしいよ」と言う友達に
「そんな日が来るのかな」と返していた。

 

でも、である。

気づけばそれなりにサイクルが安定し、仕事もどうにかなるだろうと思え、
子どもが体調を崩してもそれほど慌てなくなった。

いつしか気持ちにゆとりができていることに気づいた。

思えばもうすぐ子が生まれて3年、復職してから2年以上が経っている。

 

寝ていなければならず、家事もままならなかった産後から、
だんだん洗濯や料理ができるようになり、
家事を効率よくこなせるようになり、
脱マンネリのために定期的に新レシピに挑戦するゆとりができた。

なんとか時間を捻出して、自分の好きなことにも出かけられるようになった。

気づけばあっという間だったような、長いような。

 

とはいえまだまだ子は小さく、仕事だって盤石ではない。

独身時代の自由に比べたら、今だってまだ何もできないに等しい。

それでも産前産後の不安と焦燥からはすっかり遠ざかったと思う。

 

こういうとき、2人目のことを考えるのかもしれない、と思った。

「なんとなく大丈夫」なんて、根拠のなさすぎる言葉だ。

幸い生まれてから今日まで大病することなく来たけれど、今後の保証は何もない。

子どものおしゃべりが上達するにつれて楽になった面もある分、
育ったが故の難しさもでてきているように、
今後も新しい悩みの種が登場するのだろう。

 

それでも「まあ何とかなるんじゃないかな」と思えるここまで来れて
ほんとうによかった。

あの頃にもどって、じりじりしている自分に言ってあげたい。

「3年後はこんなに楽になるよ」「仕事だって楽しくなるよ」と。