IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

「働いていると偉い」のだろうか?

前回、「「子どもを抱っこしていて偉いよね」 - IKISG」で、人から偉いと言ってもらった時に感じたことを書いた。

 

もっと気になっていることがある。

復職してから1年、いや結婚してから数年の間に何度か言われた、

それは、「結婚しても仕事続けるなんて偉いですよね」とか

 「お子さんが小さいのに働いて偉いですよね」とかいうような言葉だ。

 

働くと偉い、のだろうか。

どうにも違和感がある。

きっと私が独身なら言われないし、男性でも言われなかったであろう言葉だ。

つまり、「女性は結婚したら専業主婦になる」という前提があって、「それでも働いているあなたは偉い」ということなのだろう。

しかし、周囲を見渡せば分かる。

今は結婚したら専業主婦になるのが当たり前の時代ではない。

そこが一つ目の違和感だと思う。

 

もう一つはたぶん、自分でやりたくてやっているんだけどなあ、ということだと思う。

子どもの頃、本を読んでいると「本を読んで偉いね」と先生や友人から褒められた。

その時に感じた違和感にとても近い。

私は好きだから読んでいるだけなのに、それを褒められてしまうと
「読書はつまらなくて、みんなしたがらない」「でも読んでいて偉いね」と言われたかのように感じてしまう。

読書は面白い。別に勉強のために我慢して読んでいるわけではない。

だから褒められるのはおかしい。

 

仕事もそうだ。

社会のためとか、安倍さんの言う女性の活用のためとか、そういう高尚な思いで働いているのではない。

だから褒められると少しうろたえる。

働くのが偉いことになると、働かないのが偉くないことになってしまうからだ。

(前にも何度か書いているが、私は専業主婦を尊敬している)

 

大のおとなが自分で選んだことを、一方が偉くて一方が偉くないなどと決め付けるのはナンセンスだと思う。

私は「偉いワーキングマザー」にはなりたくない。

一方で、「子どもと常に一緒にいてあげる専業主婦は偉い」とも思わない。

それでは自分の選んだ道を否定することになってしまう。

 

自分の選択に責任を持ちたい。

人の選択を否定したくない。

子どもを持ってからというもの、人のやりかたを否定したい人の多さに驚いてばかりだが

それはまた別の機会に書こうと思う。