「子どもがいて仕事を続けるのって大変でしょ?」
今日、すごく嬉しい事があった。
私が妊娠する前から仕事でお世話になっている人たちが、結婚するという。
夫婦揃ってIT職。うちと同じだ。
秋にはお子さんも生まれるのだそうだ。
仕事には戻るつもり、と彼女は言っていた。
そしてそのとき聞かれた。
「子どもがいて仕事を続けるのって大変でしょ?」
この質問は言葉を変え形を変え、今までにもたびたび言われた。
私自身、妊娠が分かったとき、同じようなことをワーキングマザーの友人に聞いた覚えがある。
友人は「働くほうがある意味楽だ」と言っていた。
私も今なら分かる。
まず第一に、私はもともと仕事が好きだ。
よほど続けられない事情があるのでない限り辞めたくなかった。
第二に、仕事に出たほうが子どもとちゃんと向き合える気がした。
妊娠がわかったときからずっと考えていた。
私たちが子どもにあげられるものは何だろう?
それはお金ではない。
子どもが一生困らないお金を残すのは無理だし、使い方を知らなければ意味がない。
すごくざっくりしているけれど、子どもが1人で生きていけるように仕向けることが
私たちにできることのせいぜいなんじゃないか、と思った。
そしてそれは「勉強しなさい」「いい学校に入っていい就職をしなさい」と口で言うことではなくて、
私たちが自分の仕事を精一杯やっている姿を見せるということなんじゃないか、と思った。
最後に、家にずっと居ると私は際限なくダメになる気がした。
きっと化粧は最低限になり、てきとうな服しか着なくなる。
昔からの友人たちは働いている人ばかりだし、新しく友達を作る積極性もなく、
毎日家でネットを見てだらだら過ごす自信があった。
私は現状維持が大好きだ。
仕事から帰って食事の支度は苦にならないけれど、
一日家でゴロゴロしていたらそのままずっとゴロゴロしていたい。
たぶん切り替えが下手なのだと思う。
だから動き続けていないと、留まり続けてしまう。
私は専業主婦という職業を尊敬している。
私には到底務まらないと思うからだ。
産前休暇中は子どものいない専業主婦のような暮らしだったし、
産後・育休中はまさに専業主婦の暮らしだった。
1年にも満たない期間だったが、それでも十分だった。
私は専業主婦にはなれない。
だから仕事に戻れてからずっと、少々の嫌なことがあったとしても、楽しくてならない。
そんな思いを込めて答えた。
「私は働いている方が楽だよ」
私たちは夫婦揃ってIT職だ。
親の助けも得られない。
体調を崩すと一気にハードモードになる。
初めての子どもにうろたえ、一喜一憂している。
それでも仕事は楽しく、毎日が楽しい。