IKISG

都内在住、IT職フルタイム、1児の母。親に頼れず、夫は多忙のワンオペ育児。巷のメディアに取り上げられるワーキングマザーはスーパーウーマンすぎて身近に感じられない。普通の人でも、親に頼らなくても働くにはどうしたらいいのか考えています。生後5か月の子を認証園に預けて復職し、1歳で認可園に転園。復職から3年ほどの人が書いています。

意識高い系、という言葉があるらしい

意識高い系。

最近知った言葉だ。その一言の分かりやすさと「あるある」ぶりに驚いた。

数年前に流行った「自分以外バカの時代」もそうだが、現象を切り取るセンスがすごいと思う。

この言葉のきっかけとなった本には賛否両論あるようだし、
そもそも私は読んでいないから「意識高い系」という言葉にだけ食いついてみる。

 

意識高い系。

自分の行動を振り返って思い当るところもあり、恥ずかしい限りだ。

スタバでMacを開いたり、モレスキンの手帳を持ったりはしていないけれど
いまさらだけどジョブズ氏スピーチを読んで勝手に共感する(長文) - IKISG」の内容なんて
意識高い系()と言われる類のような気がする。

 

若いころからずっと考えていた。

仕事で必要だからとか、知識を得たいからとか、理由はどうでもいいが
仕事や勉強を頑張ったとする。

遊ぶ時間や睡眠を削り、せっせと頑張って、少し成長したあとに来るもの。

それは「周囲がみんなバカに見え」て
「頑張った自分はすごい」「周囲と自分は違う」という誤解ではないだろうか。

 

禅の世界には魔境という言葉がある。

自我が肥大しバランスを崩した状態のことで、
魔境に入ると恍惚感、万能感があり、
これが悟りかと誤解するもののことらしい。

ちょっとした勉強や努力のあとにくる周囲への見下し感情と
よく似ている気がする。

 

自分以外の人も、見えないところで努力をしているはずだ。

していないとしても、私には関係のないことだ。

そう思うようにしても、しかし私は小物だから
つい頑張った後の見下し感情にしばしば浸っている気がする。

 

意識高い系、という言葉は
意識高く努力をし、偉大な先人と自分を重ねて夢を語り、
熱心に人脈を作ってパーティをし、誰かを見下し
形ばかりで中身のない人を揶揄する言葉のようだ。

 

なんだ、誰でもそうなんだ、と思った。

 

こういう言葉がある以上は
一定数の意識高い系に分類される人がいて、
みんな見覚えがあるからこういう言葉が流行るのだろう。

少し安心した。

 

若いころからずっと考えている
見下し感情への特効薬はまだ見つからないが、
自分よりすごい人にばかり囲まれて過ごせば
見下す暇もないだろうな、と対症療法的に考えている。